☆自閉症の長男がちょこっと前進したときの話。
今日は、長男が小学校4年の頃、ちょっと嬉しかったことを書いてみる。
ショッピングモールのフードコートでラーメンを食べた時の話。
ラーメンを注文するとスクラッチカードが付いてきて、削って当たりが出るとマスコットキャラクターの携帯ストラップがもらえるものだった。
僕と次男はハズレだったが、長男が削ったら当たりが出た。
喜んではいたが、しばらくすると僕にカードを差し出した。
要は、僕に当たったカードと景品を交換してこいと言いたいのだ。
僕は断った。
これはお前が当たったカードなのでお前が交換してくるべきだと言った。
これは長男が将来、損をしないための訓練でもあり、ほしいものを手に入れたいとき、どうすればよいのかの訓練でもある。(ラーメンの景品ごときに大袈裟なw)
携帯ストラップを手に入れるには初対面の店員に当たったことを話さなければならない。
長男にとっては試練かもしれないが、こういうことに徐々に慣れさせなければならない。
さぁ!長男よ!携帯ストラップを手に入れたかったら、店員に当たったカードのことを告げ携帯ストラップと交換してくるのだ!
両手で小さなカードを持ち緊張した感じでラーメン屋のレジに向かう長男の後姿が愛おしかった。
そして「これ当たりました」と長男は店員に言った。
店員は笑顔でよかったね~と言いながらカードと景品を交換してくれた。
受け取るときの長男の笑顔は忘れられない。
ニコニコしながら満足そうにこちらに歩いてきた。
これでいいのだ。